読み聞かせしてるから「国語は大丈夫」の大誤解 小1の勉強は「漢字・計算」だけでいいと言える訳
すべての学びの基礎は「漢字」
──小1の勉強ってまずはなにから始めるべきでしょうか? 国語はひとまず読み聞かせもしてるし、大丈夫かも……
隂山英男先生(以下、隂山): 今は文字の入力はコンピューターやスマホでできるし、本は読み聞かせしているし……と、漢字の書き取りはあと回しにしがちですが、大反対です。小学1年生の国語で最も大事なのは「漢字」の読み書きです。本当に漢字だけなんです!
「国語は読解力が大事なんじゃないの?」「文章を読むうちに勝手に漢字を覚えるんじゃないの?」という声が聞こえてきそうです。たしかに読解力は大事です。しかし、小学生の場合、文章を読み取れない理由は漢字を読めていないからなのです!
小学生に文章を音読させてみれば、すぐにわかります。スムーズに読めない部分はだいたい漢字です。つまり、国語を勉強するうえで最初に障害になるのが漢字なのです。だから、漢字だけはしっかりとやっておく。小1で習う漢字は80程度ですが、そもそも、小学校1年から6年までに習う漢字を全部合わせても1000字くらいです。漢字も予習中心でガツガツ覚えていきましょう。
では、どうやって漢字を覚えるか? 漢字を覚えるコツは短期集中です。学年で習う範囲を一気に終わらせてしまいましょう。小学1年生で覚えるべき漢字をとりあえず終わらせる。忘れてもいいのでとりあえず一通り終わらせるのが大事です。
そして定期的に、覚えた漢字を反復練習します。徹底反復です。小1なら1学期で全部の漢字を覚える。もし入学前からはじめられたら、ゴールデンウィーク明けごろまでに全部覚え、その後は繰り返し復習する。
3学期は2年生の漢字を予習する。これくらいのスピード感で覚えます。小学2年生の始業式のときには、すでに2年生の範囲の漢字が終わっている状態にします。そうしたら、読解問題にじっくり取り組めるようになります。漢字を早め早めにやっておけば、結果的に読解に時間を使えるんですね。だから国語は漢字が大事なんです。
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