読解力ない子の原因は「漢字」その効率的学習法 小学4年生以上の定着率は全国平均で7割以下
漢字力が弱いために教科書が読めない
教室で子どもたちを指導していると、漢字の学習は、国語の一分野の学習ではなく、日本語の意味理解の中核であることを強く感じます。
日本語の文章は、重要な内容が漢字を使った熟語で表され、それらがひらがなでつながれて意味を形成していきます。英語における単語と同じく、漢字や熟語などの意味がわからなければ、文章の構造がわかっていても、内容の理解はおぼつかないものになってしまうのです。
しかし、最も問題なのは、漢字が重要であるにもかかわらず、学校教育においてその重要性が十分に理解されているとは思えないことです。その証拠に、小学生の漢字の定着率を見てみましょう。1年生や2年生は9割以上定着していますが、3年生では早くも8割を切り、4年生以上では7割以下、というのが全国的な平均です。
「教科書が読めない」という問題が近年提起されていますが、小学校の高学年以上においてはその漢字力の弱さのために、「読解ができない」ということが日常化しているのです。
では、漢字力をどのように習得すればいいでしょうか。まず、網羅的な教材で、漢字を書けるかどうか一気にチェックをし、書けない字をピックアップします。前述の定着率を考慮に入れると、平均で少なくとも全体の6割は覚えているわけですから、覚えていない4割を覚えられるよう絞ればいいのです。
ところが、通常の漢字学習では、覚えている字と覚えていない字を区別せずに学習したり、一緒に覚えようとしたりしています。それでは、学習効率が大きく下がってしまいます。
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