読解力ない子の原因は「漢字」その効率的学習法 小学4年生以上の定着率は全国平均で7割以下

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最も効果的な漢字の学習方法は、まず一気に学習を進めて、覚えられない字をピックアップすることです。そして、そこでわかった、覚えられていない字を集中的に覚えていく。こうすれば1000字余りの小学校で学ぶ漢字は、意外に短期間に習得できるものです。

学習方法が悪ければ、まったく学習ができていないといっても過言ではありません。それは漢字学習において最も顕著なことなのです。

2020年4月から、小学校の学習漢字に20字が追加されました。それまで中学校で習っていた、都道府県名に使用される難しい漢字です。新潟の「潟」、沖縄の「縄」、滋賀の「滋」、山梨の「梨」、岡山の「岡」などです。都道府県名を「読める」「書ける」ようにすることは、小学校の漢字学習と切り離せなくなりました。

(画像提供:KADOKAWA)

中学生になると、都道府県は社会科の「地理」で学習します。小学校で習った基本的な内容に加えて、より詳しい地形や人口、産業などを学び、さらには世界にまで目を向けて学習します。中学校の学習をスムーズに進めるためには、小学校の内容をしっかり理解しておくことが大切です。

具体的には、都道府県の名前のみならず、位置や形、都道府県庁所在地の名前なども理解しておけるとよいでしょう。もし余力があれば、各都道府県の特長も一緒に知っておけるとよいです。

小学校レベルの内容を、北海道地方・東北地方の例で見てみましょう。

・北海道は最も北に位置する都道府県である。
・青森県はりんごが名産である。
・岩手県の太平洋沿岸にはリアス式海岸が広がり、漁業がさかんである。
・宮城県の県庁所在地である仙台市は、東北地方の中心地である。
・秋田県は米の生産がさかんである。
・山形県はさくらんぼ(おうとう)が名産である。

「○県と言えばこれ!」といったものです。都道府県の位置、地形、名産品、産業は、テストや入試でも問われやすいです。高校入試対策も見据えると、小学生のうちから、徐々に学習をしていけるとよいでしょう。

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