「奨学金480万円」女性が田舎の親に"今思うこと" 「借りられるものは借りておけば?」が危険な訳

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そんなバイト生活の中で、中島さんの人生は思わぬ方向に転がることに。スナックバイトで出会った、エリートサラリーマンの年上彼氏ができたのだ。

「大学の近所には有名企業の研究所があって、そこには都心部から転勤してくるエリート会社員たちがたくさんいました。同い年ぐらいの女性と合コンしたくても地方にはいないので、私たちのような女子大生に手を出すんですよ。ご多分に漏れず、私も大学3年生から東京から転勤してきたメーカーの人と付き合うことになって(笑)。

その人には『私は日々の生活と親で大変だ』と伝えていたので、交際開始後は半同棲するようになり、外食費はかからなくなりました。それでも、スナックのバイトは継続していたので、貯金もできるようになりました」

「新卒専業主婦」を断り就職したら…

大学卒業が近づくと、恋人からは「就職しないでいいから結婚しよう」と言われることになった。だが、専業主婦へのオファーを、中島さんは断ることにする。

「新卒カードを捨てるのはもったいない、少しは働いて社会を経験しようと思って就活を始めたんです。『1年ぐらいハードな職場で働いて、3年分のキツさを味わってから辞めよう、家庭に入ろう』と考えたんですね」

これまた独特な就活理由だが、中島さんは不動産関係の会社に内定をもらい、大学の近くの支社で働くことになるが、自身の適性に気づくことに。

「いざ入社して働いてみると、飲食とスナックでのバイト経験が活きて、接客がうまい具合にこなせたんです。私があまりにもお喋りなので社長に気に入られてしまって、まさかの東京への転勤が決まりました。

そこではマンションの販売を手掛ける部署に配属。当時、私が入社した会社は創業してから日がまだ浅く、国立大学出身であることもプラスに働いたのかもしれません。まあ、単純に『営業先との飲み会でお酌してくれるような女の子がほしかった』だけかもですが……」

思わぬ東京勤務は、恋愛にも影響を及ぼした。

「彼氏と遠距離恋愛になってしまい、1年後ぐらいに破局したんです。彼氏の会社に、かわいくて私より若い地元の女の子たちが入社してきたので、そっちにいっちゃったんですよね。

彼氏にしてみれば『東京でハードワークしている女』よりも、『すぐに仕事も辞めてくれて、一緒に転勤について来てくれる女』のほうが良かったのでしょう。要は捨てられたんです(笑)」

ケタケタと笑って話す彼女。どんな表情で聞けばいいのか筆者が悩んだというのはさておき、こうして毎月約2万円の奨学金を、20年かけて返済する日々が始まった。しかし、今度は業界に変化が起きる。リーマンショックが発生したのだ。

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