もちろん、上記で紹介した「昔ながらのたくあん」のように、無添加で作っているところ、あるいは添加物をなるべく減らしているところ、「安全性が高くておいしいものを提供したい」と努力しているメーカーもたくさんあります。
そうしたメーカーがもっと評価され、広く認知されることを私は望んでいます。
漬物は「飲食店のリトマス試験紙」
漬物は、日本の大事な食文化です。おいしい漬物があることで、食のアクセントとなって、ご飯をよりおいしくいただくことができます。
しかし、いま「飲食店」で出される漬物は、どうでしょうか。みなさん、「疑問」に感じたことはないでしょうか。
安い飲食店ならまだしも、それなりに高い値段をとって「うちは食材にこだわっています」という飲食店でも、「合成着色料で真っ黄色に染まった、添加物の味にしか思えないような、仕入れのたくあん」を平気で出してくることも、意外に少なくないものです。
「うちは食材にこだわって、これは◯◯産で、こちらは✕✕産で……」と声高に説明する店のなかにも、漬物は「手抜き」なのか「意識がいかない」のかよくわかりませんが、「市販の真っ黄色に染まったたくあん」を出す店もあります。
漬物を雑に扱う飲食店は、「こだわり」といっても、さほどでもないのかもしれません。本当にこだわっていたら漬物は自前で作るか、少なくともちゃんと選んで仕入れるのではないでしょうか。
今は家庭では市販品を買うのが当たり前のようになってしまっていますが、それは、家庭に限らず、飲食店も同じで、飲食店でも家庭でも「漬物は面倒、時間がかかる」というイメージが染みついてしまっているのでしょう。
「神は細部に宿る」ではないですが、飲食店のこだわりは「漬物」に出るともいえます。少なくとも、「素材にこだわっている」とうたう店が、本当にそうなのか、漬物は「リトマス試験紙」の1つになると思います。
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