平気で「漬物」を食べる人が知らない超残念な真実 「不自然な色、食感…」いつからそうなった?

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いまスーパーでよく売られている、あるいは安い飲食店などで出てくる、多くの大量生産品の漬物は、どのように作られているのでしょうか。たくあんを例に考えてみましょう。

市販のたくあんは「添加物の味」?

伝統的なたくあんは、まず大根を1~2カ月干して、米ぬか、塩、好みで砂糖、昆布、唐辛子、ウコンなどを混ぜてつくった「混ぜぬか」に漬け込んでさらに1カ月ほどかけて作ります。

それに対して、「市販のたくあん」は、どうやって作っているか。もちろんメーカーによって違いはありますが、往々にして、まず天日に干すのではなく、「水あめ液」の中に漬けます。すると水気が抜けてしなびて、「水あめの甘み」も入ります。

「水あめ液」の中に3日入れると、ちょうど天日干しを半月ほどしたぐらいにしなびます。これを「ちょい干し」といったり「糖しぼり」といったりするメーカーもあります。

つまり、「しなびて甘みもつく」という、天日干しと同じ効果が、短時間で得られるのです。

次にこれを「調味液」に漬けます。発酵させると時間がかかるから、「調味液」に漬けて発酵したような味をつけるのです。

それに加えて、「酸味料」で酸味を、「人工甘味料」で甘みを、「調味料(アミノ酸等)」でうま味を……といった具合に、どんどん味をつけていきます。「保存料」が使われることも多くあります。 

この方法なら、「水あめ」に漬ける工程も入れて、たった5~10日でできます。これを真空パックにしたあと、65度で30分ほど加熱殺菌すると、常温でも扱える商品になります。

伝統的な、発酵させて作るたくあんは、乳酸菌が悪玉菌を抑え込むため、腐敗しづらく、また塩の効果もあって日持ちがします。

次ページ「裏ラベル」を見てみると…
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