新人を「早く立ち上がらせる」ちょっとした工夫 「マネージャーが見せるべきは“物語"だ」
転職後1カ月は「先輩に教わる、業務に慣れる」だけの時期? その後の仕事、キャリアを充実させるカギは、実はこの時期の“受け身姿勢じゃない”過ごし方にあるかもしれない。そこで各企業のトッププレーヤーやEMたちへの取材を通して「入社1カ月目の過ごし方」を徹底調査。“その後”を左右する、いいスタートダッシュの切り方とは?
この春に新たなエンジニアメンバーを迎えるチームは多いだろう。ではマネージャーの立場から、チームに新加入したメンバーに「早く活躍してもらう」ためにはどうすればいいのか。
そこで前回の記事に引き続き、シリコンバレーで数々の優秀なエンジニアと働いてきた経験を持つ曽根原春樹さんに聞いてみた。シリコンバレー企業では、中途入社の新メンバーを早く立ち上がらせるために、どんな組織づくりの工夫がされているのだろうか。
曽根原 春樹さん
在シリコンバレー16年以上となり、現地大企業・スタートアップのプロダクトマネジメントをB2B・B2Cの双方で経験。現在は世界最大のビジネスSNS、LinkedIn社のSenior Product Manager。7000人以上が受講するUdemyでのPM講座の配信、「プロダクトマネジメントのすべて」の著者の一人としてPM啓蒙活動も展開。顧問として日本の大企業やスタートアップ企業もサポート中。(@Haruki_Sonehara)
メンバーの個性を把握するための4つのポイント
――転職が盛んなシリコンバレーでは、常に新たな人材がチームに入ってくるかと思います。「メンバーを受け入れる側」である開発チームのマネージャーには、どのような能力が求められているのでしょうか。
もっとも重要なのは、フレキシビリティー、柔軟性です。シリコンバレーの企業には、さまざまな文化的バックグラウンドを持つ人が集まりますから、人種、価値観ともに多様なメンバーを受け入れるために柔軟かつオープンマインドであることが必要になります。
開発チームをまとめる場合も、それぞれのエンジニアの個性に応じてマネジメントする姿勢が求められます。メンバー個人のいいところを伸ばし、足りないところはチームで補うのが、シリコンバレーの基本的なマネジメントスタイルですね。
――曽根原さんご自身は、具体的にどんなところに気を付けていますか?
僕は、チームのメンバーを見るときに、4つのポイント
・Time(時間)
・Control(コントロール)
・Uncertainty(不確実性)
・ Information Processing(情報処理能力)
・Control(コントロール)
・Uncertainty(不確実性)
・ Information Processing(情報処理能力)
を見極めるようにしています。
それぞれ、その人が最もパフォーマンスを高められるのは、どの程度が適切なのかを知るんです。
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