東大生断言「試験本番に強い人」「弱い人」決定的差 本人の性格ではなく「思考法」で緊張度が変わる

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いかがでしょうか。桜木先生が伝えたかったのは、「本番で強いタイプは、戦略を練っている人のことだ」ということです。

例えば、僕は合格してから心底驚いたのですが、東大生って必ずと言っていいほど、「自分がどれくらいの成績を取って合格する気なのか」という合格戦略を作っているのです。

「どれくらい点数を取れば合格できるか」という合格戦略を作っているから、緊張しないのです。それも、ぼんやり「まあ英語は70点くらいかな」というような合格戦略ではまったくないのです。

「数学は4問のうち、2問は完全な回答を作って40点をゲットしたい。それで残りの2問では部分点をかき集めて10点は取って、低くても50点、欲を言えば60点は取れるとうれしいな」

「英語は第1問では10点満点中8点くらいは取れたらいいけれど、難しかったら6点くらいだろうな。次の問題では15点満点中10点取りたいけれど、ここに時間をかけすぎると次がきついから10分かけたくないな」

こういう合格のための戦略が普通の人よりも何十倍も濃い密度で作られているのです。だから本番でできない問題が出てきても、「ここで点数が取れない場合は、こっちで点を取ればいいな」という切り替えがめちゃくちゃ早いのです。そしてその戦略に沿って勉強しています。

「ここの大問で8割点数を取ることが必要だから、英語の要約問題の対策をしよう」という形で、普段の努力も本番から逆算して行っているのです。だから本番でも当たり前に結果が出せますし、合格率も高いのです。

目標を見据え、戦略的に努力を積み重ねる

がむしゃらに勉強して、どんな試験問題が出るか、どの問題でどれくらい点数を取ればいいのかのイメージができていない状態であれば、やっぱり緊張してしまいます。目の前の問題が解けたか解けないかで一喜一憂し、焦ってしまうからです。

それよりも広い視野で見て、「ここで取れなかったらこっちで点をとればいいな」と頭を働かせられる人であれば、本番でもうまく立ち回れるわけですね。

東大生は、東大の入試問題だけでなく、国家公務員試験や司法試験・医師国家試験などの難関試験でも結果を出すことができる場合が多いです。それは、言ってしまえば「頭がいいから」ではあるのですが、それは頭のできが違うからではないんです。がむしゃらな努力をせず、目標をしっかりと見据え、戦略的に努力を積み重ねているからなのです。

みなさんもぜひ、「本番における合格戦略」を考えて、本番に強いタイプになってもらえればと思います!

(この連載のほかの記事はこちらからご覧ください)

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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