錬金術師にまつわる記録には何とも驚かされる訳 世界の根源を求め、世の中を発展させたワザも
宇宙の秘密を追い求める学問としての錬金術
食欲、睡眠欲、性欲は人間の生存に関わる「三大欲求」として有名です。
しかし、「実生活での欲望」として考えると、現代社会で真っ先に思い浮かぶのは「金銭欲」でしょう。あなたも「大金を手に入れて、好きなことをして暮らしたい」と考えたことが一度はあるのではないでしょうか。
金や銀などの貴金属は昔も今も高い価値を持っています。もし、そんな金や銀を自在に作り出せるとしたら……。乱暴に言ってしまえば、この発想から生まれたものが「錬金術」です。漫画や小説、映画などのフィクションでも取り上げられることの多い錬金術ですが、実際はどのような技術だったのでしょうか。
学問として見た錬金術は、卑金属(空気中で加熱すると容易に酸化される金属)などの材料から金を作り出すだけのものではなく、「世界中のすべてのものの本質を知り、宇宙の生成の秘密までも手中に収める偉大な知識」を意味しています。
・どのように変化するのか?
・人はどうすれば、それを作れるのか?
・世界の成り立ちは、どうなっているのか?
これらは錬金術師が探求した知識の一例です。
こうしたものの中の1つに「金の生成」もあり、学問としての知識の証明をするための実験の1つでもあったのです。
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