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錬金術師にまつわる記録には何とも驚かされる訳 世界の根源を求め、世の中を発展させたワザも

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錬金術はパラケルススやニュートンのような一部の天才の功績を支えただけでなく、後世に残る「副産物」も残しています。

化学研究に欠かせず、工業分野でも幅広く使われる「硫酸」も錬金術の副産物として誕生したものです。硫酸を発見した人物は2人挙げられるのですが、そのどちらもが錬金術師でした。

イギリスの産業革命の進展にも大きく貢献

そのうちの1人、ジャービル・イブン・ハイヤーンは8世紀前半から9世紀にかけての中世イスラムの人物。実在したのかは諸説あります。

彼は「どんな金属も硫黄と水銀が元になって作られている」と考え、「それを調合するためには反応を促進させる物質が必要」と研究から導き出していました。彼は研究の末、「王水」を発明しています。

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王水とは濃塩酸と濃硝酸を3対1で混合したもので、金も溶かすことのできる代物です。ジャービルによって発明された強い酸類の製法は、ヨーロッパの錬金術にも影響を与え、15世紀にはベネディクト会の修道士であり、錬金術学者でもあったバレンティヌスという人物が、硫黄と硝石を併せて燃焼させると、金属を溶かす性質のある液体(硫酸)が得られることを発見しました。

その後も次々と硫酸を回収する方法などが確立され、これによってイギリスの産業革命の進展にも大きく貢献したのです。

ここまでに挙げた例はほんの一例で、そのほかにも錬金術からは蒸留の技術や磁気の製法の再発見もされています。昨今の創作作品の影響もあってか、錬金術や錬金術師には魔術的なイメージや、マッドサイエンティストのようなイメージを持つ人も多いと思いますが、これは紛れもなき学問であり、現代に大きな影響を与えた化学の先駆けなのです。

(※記事で紹介している史実については著者が調べたものですが、諸説あるケースもあります)

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