戸建て住宅で培ったノウハウをビル・ホテル開発に注ぎ込む。
ハウスメーカー首位の大和ハウス工業が物流施設など成長領域へ果敢に投資し、拡大路線を突き進むのに対し、同2位の積水ハウスは物流施設を手がけず、リソースを一定の領域に集中する。
「顧客に満足してもらうため、拡大路線には走らない」。積水ハウスの柳武久執行役員はそう強調する。
大和ハウスは全社営業利益の64%(2021年3月期)を物流施設や商業施設の開発が占める。一方、積水ハウスの都市再開発事業(オフィスビルやホテルの開発)のセグメント営業利益は、21年1月期に165億円だった。これは全社営業利益の約9%を占めるにすぎない。
積水ハウスはこの都市再開発事業に、戸建てで培ったノウハウを注ぎ込む。「オフィスもホテルも『住』の空間。人の幸せ、健康、つながりをどうするか考える」と柳執行役員は語る。
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