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快進撃続ける大和ハウス 逆算営業で挑む年商10兆円

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経営戦略の根底には顧客ニーズを起点にする独自のセオリーがある。

「もはや大和ハウスはハウスメーカーではない」

大成建設の元社長でありながら、大和ハウス工業の副社長へ2021年6月に電撃移籍した村田誉之氏はこのように語る。

樋口武男・現最高顧問が大和ハウスの社長に就任した翌年の02年2月、支店長会議で「アスフカケツ」という新事業創出のスローガンを掲げた。「安全・安心、スピード・ストック、福祉、環境、健康、通信」という注力する6分野の頭文字を並べたもので、漢字で書くと「明日不可欠」となる。後に農業が加わり、今では「アスフカケツノ」となっている。これらで新事業を創出し、創業100周年となる55年に売上高10兆円を目指す(21年3月期4.1兆円)。

大和ハウスの初期の成長を支えたのはプレハブ住宅だった。が、人口減少による新築住宅の縮小を見越して法人向け施設の開発を積極化。その結果、商業施設と物流施設をメインとする法人向け施設部門の2セグメントの合計は、全社売上高の44%、全社営業利益の64%を占めるほどになった。

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アプローチが通常とは逆

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