私が建設業界に従事して50年以上経っているが、その間に、フォローの風が吹いて仕事が潤沢にあった時期は2回しかない。1回目は(1980年代後半の)バブルのとき、もう1回は(2015年から19年ごろにかけて)東京五輪の特需に沸いたときだ。それ以外の期間はずっと、建設業にとって冬の時代だった。過当競争がきつく、建設業界は低い利益水準にあえいできた。
足元の受注競争が厳しくなっているのは、業界が「元の状態に戻っただけ」ともいえる。この厳しい時代にどうやって生き残るのか、業界全体で考えていかないといけない。
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