関係者は胸をなで下ろしたであろう。石油元売りは新型コロナウイルスの影響から脱しつつある。減少していたジェット燃料など石油製品の販売がここにきて持ち直しつつあるのだ。
原油価格の高騰も追い風となった。2021年10月26日のNY原油先物取引(WTI)は1バレル=84.65ドルを記録。21年初めに40ドル台だった原油価格が倍近くに値上がりした。
資源価格高により、原油・天然ガスの生産などを行う上流事業の利益が大きく改善された。加えて、元売り各社は一定量以上の原油備蓄を義務づけられており、この在庫分が原油価格高騰の恩恵を受けて多額の評価益を計上。元売り首位のENEOSホールディングスは今22年3月期の営業利益が4700億円(前期比84%増)となる見通しだ。
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