愛知県内2位の愛知銀行と3位の中京銀行が経営統合を決めた。両行の頭取は「県外に出て行くことはない」と口を揃える。
次なる地銀再編の焦点とされてきた愛知県でついに号砲が鳴った。
12月10日、愛知銀行と中京銀行が2022年10月に経営統合することで基本合意したと発表。両行は2024年をメドに合併する方針だ。
愛知県は3つの地銀があり、中京銀行は3番手。2021年6月に地銀としては異例の希望退職募集を発表し、店舗削減も積極化するなど、「経営体力のある今だからこそ抜本的改革を行う」としてきた。構造改革に着手した後に繰り出した新たな一手が、県内2位の愛知銀行との経営統合だった。
中京銀行の全株売却は「悲願」
中京銀行の筆頭株主で約4割を保有する三菱UFJ銀行の株式は、経営統合までに中京銀行が全株式を取得する。メガバンクは国際規制対応でリスク資産を圧縮しており、保有する地銀株も売却の対象だった。
三菱UFJは過去に愛知銀行や百五銀行の株式を売却している。今回の売却について三菱UFJ関係者は「全株売却は悲願だった」と打ち明ける。まさに願ったりかなったりの統合といえるだろう。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら