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壁にぶち当たったEC企業、リアル店舗に訪れたチャンス 宅配料金値上げが転機に

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店舗小売企業とEC事業者の攻守が逆転しつつある。

(Kostiantyn Postumitenko / PIXTA)

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ユニクロを展開するファーストリテイリングが「ECを本業にする」と宣言し、百貨店アパレルのオンワードホールディングスが「ECで5割を売る」と言って店舗の大量閉鎖に踏み切るなど、あたかもECが店舗に取って代わる勢いで伸びているように見える。だが現実は違う。

むしろECの成長力は壁にぶち当たっており、ZOZO(ゾゾ)がPB(プライベートブランド)で墓穴を掘ったのも、ヤフー(現Zホールディングス)に買収されたのもすべて、この潮目の変化に起因している。

順風満帆に成長を続けてきたECは今、急激なコストアップで収益が圧迫され、それを送料に転嫁して顧客が離反し、店舗を持つ小売企業の反撃にさらされている。その引き金を引いたのが、宅配業界首位のヤマト運輸だった。

ドライバーの不足と過重労働を理由にヤマトは2017年10月、業界の先陣を切って宅配料金の大幅値上げを実施し、佐川急便や日本郵便も追従した。EC事業者など大口法人との値上げ交渉も、18年秋までに一巡した。

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