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“自前物流シフト"の衝撃 物流|変わる宅配会社と顧客の関係

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アマゾンなどの存在感が増すことで、配送のあり方が変わろうとしている。

全国どこでも運べるヤマトの配送網は、EC全盛の時代に適しているとはいえないという声も上がっている(撮影:大澤 誠)

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EC市場の拡大は宅配会社が運ぶ宅配便の個数を押し上げている。国土交通省の調べによると、2018年度に宅配会社が取り扱った宅配便(トラック運送)の個数は、前年度比1.2%増の42億6061万個。EC市場の伸びが牽引し、ここ数年右肩上がりが続いている。

一方、大手宅配会社のヤマト運輸(18年度の取り扱いシェア42.3%)や佐川急便(同29.3%)の18年度取扱個数は、統計全体の動きとは逆に前年の水準を割った。理由は17年に起きた「ヤマトショック」だ。

16年に労働基準監督署から是正勧告を受けたヤマトは、その後ドライバーの働き方を含む構造改革を迫られ、17年に荷受量の抑制と運賃値上げを発表した。佐川など多くの宅配会社がこの動きに続き、顧客である荷主の間で混乱が広がったことから、一連の経緯はヤマトショックと呼ばれる。宅配会社は人手不足の中で従業員の労働環境を改善し、荷物の採算を重視することで、あえて取扱数量を追わない戦略を取った。

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