ソフトバンクグループの総力を結集し、アマゾン、楽天の背中を追う。
日本におけるネットサービスの先駆者でありながら、ECでは長年アマゾン、楽天の後塵を拝すZホールディングス(ZHD)傘下のヤフーが、立て続けに攻めの手を打っている。
「国内のEC取扱高でナンバーワンが射程圏に入ってくる」。ファッションECサイト「ZOZOTOWN」(以下ゾゾタウン)を運営するZOZO(以下ゾゾ)の買収発表会見で、ZHDの川邊健太郎社長は高らかにそう語った。
同社にとって過去最高となる約4000億円の買収で狙うのは、EC市場全体で最も規模が大きいファッション分野を取り込みたいからにほかならない。「ヤフーには若年女性客が少なく、販売チャネルとして魅力が薄い」(アパレル企業幹部)といわれてきただけに、顧客層は20~30代の女性が中心で中高価格帯の有名ブランドを多く取り込むゾゾに狙いを定めたのは必然的な流れでもあった。
足りなかったピース
長くネット広告事業一本足で成長してきたヤフーが、ECのテコ入れに動いたのは2013年。「eコマース革命」と称し、それまで店舗に課していた出店料と売上手数料を無料化した。出店のハードルを競合他社より下げることで、商品数を9000万個(14年3月末)から3.3億個(19年6月末)まで急増させた。
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