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サッポロが「極ZERO」でこじあけた突破口 プレミアムビールは「多種多彩」の競争に

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  • 石山 真紀 フリーライター・売り場研究家
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「極ZERO」のヒットの影響を受け、競合も健康志向の発泡酒新商品を投入。スーパーなどの冷蔵ケース内でも発泡酒の棚が久しぶりに拡大し、発泡酒の出荷量全体も数年ぶりに前年を越えました。プリン体や糖質に配慮したビール系飲料は今までもあったのですが、やはり「0(ゼロ)」という数字は「○%オフ」の何倍も心に響いたようです。

4番手のサッポロがじわり存在感を増す

 大手ビールメーカーの中では4番手のサッポロ。「ヱビスビール」のブランド力は大きいものの主力の「サッポロ黒ラベル」は他の3社に比べ売り場での存在感が薄いのも事実で、北海道など一部の強い地域を除き、あまり棚数が取れないこともありました。「アサヒスーパードライ」「淡麗」「のどごし生」「オールフリー」などカテゴリーごとのNo1ブランドを持つアサヒ、キリン、サントリーの上位3社に比べると、サッポロの売上規模はまだまだですが、健康軸の「極ZERO」がヒットしたことで、この商品だけでなく企業全体での売り場での存在感が少し増したように感じます。

同社から5月に発売された新ジャンル「ホワイトベルグ」も、小売の各社バイヤーが注目した商品です。オレンジピールとコリアンダーシードを加えたフルーティで華やかな香りは流行りのベルギービール風。パッケージも欧州系のビールのようで、今までビール系飲料を飲まなかった女性や若年層を取り込んでいます。

発泡酒・新ジャンルカテゴリーは既存のビールの代替的な意味合いが強く、特に新ジャンルは改廃も激しいのも事実です。2013年前半は新ジャンルで大型新商品が続々と投入されましたが、気付けばキリン「澄みきり」もサントリー「グランドライ」も売り場から徐々に姿を消し、残っているのは「クリアアサヒ」のコク系「クリアアサヒ プライムリッチ」くらいです。

そんな中、サッポロビールはプリン体ゼロの「極ZERO」や、フレーバーを効かせた「ホワイトベルグ」のような特徴的な商品を出したことで、ビール代替という土俵での直接的な戦いを避け、うまく売り場に残ることが出来たといえるのではないでしょうか。

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【売り場がゴールド一色に】

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