サッポロが「極ZERO」でこじあけた突破口

プレミアムビールは「多種多彩」の競争に

発泡酒として再発売されたサッポロ「極ZERO」。青を基調とした缶のデザインが特徴的(写真:尾形 文繁)

さあ、2014年もあとわずか。スーパーやコンビニ、ショッピングセンターのディスプレイや陳列も、すっかりお正月めいてきました。今年は選挙の影響もあったのでしょうか?クリスマスムードがそれほど盛り上がらず、割と早い内から、正月飾りや鏡餅が売り場に並んだ気がします。

さて年末年始といえば増えるのがお酒の席。前回(「マッサンvs.角瓶」 国産ウイスキーの激戦」)は、NHKのドラマ「マッサン」人気にあやかったウイスキー売り場の攻防をお伝えしましたが、今回はお酒売り場の定番、ビール系飲料の売り場について解説してみたいと思います。

ビール、発泡酒、新ジャンル(第3のビール)を合わせたビール系飲料の課税出荷数量については、この10年、毎年のように過去最低を記録していますが、2014年は近年にない動きのあった年でもありました。

「プリン体ゼロ」の効果は絶大

きっかけはサッポロビールの「極ZERO」という商品です。2013年に新ジャンルとして発売し、「プリン体ゼロ」「糖質ゼロ」を武器に好評を得ましたが、国税当局による酒税の税率区分の指摘により今年5月に一度販売を終了。7月に発泡酒として再発売されました。

追加納税のニュースで沸いた「極ZERO」ですが、発泡酒カテゴリーに変わり価格も上がったものの、現在も好調に推移し、年間550万ケースを達成(2014年12月18日現在)しています。

ここ数年、発泡酒コーナーに並んでいるのは、キリンビールの「淡麗」ブランドとアサヒビールの「スタイルフリー」くらい。どちらのパッケージも白を基調としているので、ここに青い缶の「極ZERO」が差し込まれた時のインパクトはなかなかのものでした。実際に競合他社も「極ZERO」の存在が気になっていたようで、発売当初から雑談レベルでよく話題に上ったものです。

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