日本の組織では文系と理系の間に壁がある。入試科目の区分けのはずが、やがて社会人になると互いを相いれないものととらえがちになる。組織においても、文系は理系の仕事を理解できないために扱いに困っている場合がある。
工学博士である筆者の立場からは、文系と理系という区分けにどれだけ合理的な理由があるのか若干疑問を持つけれど、それでも理系にはいわゆる“変人”がいることを認めざるをえない。
理系の特徴としてよく指摘される「自分の専門技術にこだわる」「ある種の専門バカ」の側面は、理系の強みと表裏一体である。専門性が人一倍高いからこそ、視野も狭くなるのだ。弱みのない理系は毒にも薬にもならない。あなたが管理職として「理系の部下」を持ったとき、部下にどう働いてもらうか。その取り扱い方を考えてみよう。
(1)音響反射板型上司
板に向かって話しかけても自分の声が跳ね返ってくるだけだが、上司が音響反射板のように振る舞うことで、時として部下が育つ場合がある。仕事に行き詰まっている理系の部下と相談する際、あえて「そうか。それで」と当たり障りのない返事ばかりをするのだ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら