アラサーのための戦略的「人生相談」--人生の目的が見えず、うつ病になりました
高所恐怖と高所恐怖症の違いは知っていますか?
高い所に行って怖いと思うこと自体は、高所恐怖症じゃありません。高いところは、誰でも怖いですから。高所恐怖症とは、「高所で恐怖を覚える自分を許せない」と思うことなんです。「私は高い所にいるから怖いのは当たり前」と思えば恐怖症になりません。
つまり、「私はこんなに頑張っているけれど、簡単に結論が出ないのは当たり前」と思えばうつ病にならないわけです。
要は、苦しんでいたり、悩んでいたり、思うようにできなかったりする自分を認められるかどうか。自分を認めるということは、他人を認めることにもなる。自分を認められないと、他人を認められないから、「何この人?」っていう態度になっちゃうでしょ。
■憧れのモデルをまず探せ
武田:昔のサラリーマンは、自分の目的について考えなくてもよかったですよね。
広瀬:そう。つまり、今のように選択権があるということは、選択しなきゃいけないという、ものすごく不幸な状況とも言える。
昔は、自分探しなんてしていたら、明日のおまんまが食えなかった。だから、皆、がむしゃらに働いた。僕が小学校のときは、「一郎、今日の晩飯はとんかつだよ」ってお袋に言われれば、それだけで一日ハッピーだった。たかだか四十数年前のことですよ。
つまり、豊かさ=「現在の位置からある方向に進んでいることを実感できること」と定義すれば、まずは今の自分を認めないと、どの方向に進めばいいか絶対に見つからない。だから、現在の自分を認めることがスタートになる。
もう1つのアドバイスは、なるべく自分の身近にかっこいい人を見つけること。そして、その人を徹底的にマネすればいい。