贈る側を企業に引き寄せ、もらう側を店舗に引き寄せる
実際、どんな企業がソーシャルギフトに熱心に取り組んでいるのでしょうか。例を3つ挙げてみます。
スターバックス コーヒージャパン:自社サイト「Starbucks eGift」を通じ、デジタルメッセージカードと共に「ドリンクチケット(500円分)」をプレゼントすることなどが可能。自社サイトのほかソーシャルギフト運営会社経由でも提供。
キリンホールディングス:自社サイト「BEER to friends」からSNSを通じて贈り先を選択、スペシャルティ・プレミアム・ビールである「グランドキリン」をプレゼントすることなどが可能。全国のセブン-イレブンなどで受け取り可能。
ローソン:自社サイト「ローソンe-Gift」からSNSを通じて贈り先を選択、からあげクンなどの一部商品やローソンお買い物券をプレゼントすることが可能。全国のローソンで受け取り可能。
このように消費者にソーシャルギフトを使ってもらえば、贈る商品をアレコレ考えるため、贈る側に商品・サービスへの愛着が生まれるとともに、受け取りのため、もらう側を店舗に誘導することができるのです。
このほか、ソーシャルギフトのプラットフォームを構築する企業や、ソーシャルギフトの仕組み構築を支援する企業も誕生し、関連のビジネスが広がりを見せつつあります。
「からあげクン」をもらいに来て「ついで買い」
ローソンは、2014年6月にソーシャルギフトのプラットフォーム企業「giftee」からシステム提供を受け、「ローソンe-Gift」サービスを開始しています。当初、商品ラインナップは、「映画チケット」「プレミアムロールケーキ」「からあげクン」「お買い物券」などの約10種類ほどをそろえ、現時点では「映画チケット」を「美術館チケット」に入れ替えたほか、「MACHI caféドリンク」を追加しています。
ラインナップされた商品の価格帯は100~1800円で、デジタルカードは「Thank you」「Birthday」「おつかれさま」「ありがとう」を用意。身近な人に日頃の感謝の気持ちを伝えたいときに、とても使いやすい内容となっています。
贈り方としては、Facebook、Twitterのほか、URLを添付してメールで贈ることも可能であり、受け取り側はローソン店舗にある「Loppi」でクーポンに引き換え、レジで提示することで、商品を得ることができます。