デニムの神様が語るユニクロデニム「凄さ」の本質 デニム生地最大手と古くから協業し、研究開発

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「ヴィンテージデニムの神様」が語る、岡山デニムやユニクロデニムの凄さとは?(写真:recep-bg/GettyImages)
コロナ不況やウクライナ危機の影響で先行きが見えない世界経済の中、売り上げを伸ばすヴィンテージデニム業界。創業24周年を迎えた原宿の古着店「BerBerJin(ベルベルジン)」では、数百万円から1000万円を超えるヴィンテージデニムが日々取引されているといいます。
同店のディレクター・藤原裕氏が界隈の動向を鋭く考察した新刊『日本人が見出したヴィンテージの価値 教養としてのデニム』から抜粋・再構成して紹介します。

「日本デニムの聖地」岡山の変遷

日本デニムの聖地として知られる岡山県倉敷市には、日本最古のワークブランドとして知られている「ビッグジョン」を筆頭に、「ジョンブル」や「キャピタル」、「ジャパンブルージーンズ」、「桃太郎ジーンズ」など、屈指の人気デニムブランドが多く存在し、現在では数百社にものぼる、デニムの関連産業が連なっていると言われています。

ではなぜ岡山県にデニムブランドや企業が集中しているのでしょうか。1つは、江戸時代中期から続く藍の栽培や染色、さらに温暖で雨が少ないという気候的な事情と、干拓地が塩分を含んでおり、米の栽培に不向きだったということから綿花の栽培が盛んに行われ、高品質な織物の産地として栄えてきたことがその背景にあるようです。

クオリティの高い藍染織物は昔から学生服や作業着に使われつつ、明治・大正期には、海外へも輸出されていたそうです。ちなみに学生服の生産は当時国内のトップシェアを誇っており、とくに有名だったのが「マルオ被服」で、同社は後の「ビッグジョン」です。

元気旺盛な学生が毎日着用するものだけに、学生服に求められたのは優れた耐久性なわけですが、この地域の織物は卓越した裁断や縫製技術に加え、屈強な素材感を備えており、その特性はデニム作りに適していたのかもしれません。

同地で製造する藍染織物の1つとして「裏白紺小倉織物」というものがあります。これは表が藍、裏が白の厚地織物なのですが、それが当時アメリカで「デニム」と呼ばれていたものと似た織物であり、ジャパンデニムの起源とされています。第二次世界大戦が終戦を迎えると、くだんの生地を使った国産デニムの生産がスタートしました。

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