商品もチームも「一言」で言い表せればうまくいく 名物クリエイティブディレクターの最強仕事術

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新商品や新サービスをヒットさせるカギ、「タグライン」「コンセプトワード」を紹介(写真:EKAKI/PIXTA)
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新商品や新サービスをヒットさせたい。そんなときにぜひやっておきたいことがある。それは「一言」でその魅力を言い表すことだ。製品名でもキャッチコピーでもない、その一言が紡ぎ出せるかどうかで、ヒットの確率は大きく左右される。また。商品やサービスだけでなく、チームの成否も、実は「一言」で言えるかどうかが大きく関係している。電通の営業マンからキャリアをスタートし、独立してサントリー「角ハイボール」ほかのプロジェクトを手がけている異色のクリエイティブディレクター齋藤太郎の初の著書『非クリエイターのためのクリエイティブ課題解決術』から、その仕事術である「タグライン」「コンセプトワード」について紹介する。

ビジネスで課題の解決策を考えるときに、ぜひやってほしいことがあります。それは、あらためてその商品やサービスの存在意義や価値を定義することです。これを私たちは「タグラインをつける」と呼んでいます。これをやらずに、いきなり解決策を考えようとしたり、「表現のクリエイティブ」の力に頼ったりすると、うまくいかないことが少なくありません。

タグラインをつける

タグラインとは何か。製品名ではありません。ターゲットにとっての便益が理解できるもの、ターゲットがありがたいと考えること、ポンと腹落ちできるもの。誰にとって、何が魅力なのかが、パッと見て理解できるもの。

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つまり「一言で言えば、それって何?」ということです。

今まで私たちがタグラインを作った、ソースネクストの製品を見てみましょう。

『夢の通訳機「ポケトーク」』
『360度WEBカメラ「Meeting OWL」』

それぞれ「夢の通訳機」「360度WEBカメラ」がタグラインにあたります。

タグラインをつける理由はいくつかありますが、その1つは、製品やサービスの特徴や便益、つまり何をしてくれるモノなのか、という存在理由を明確にするためです。

製品名やサービス名だけでは、それが何をしてくれるものかは想起できません。まだ知られていない、新しい製品やサービスであればとくにそうでしょう。タグラインは、まだ製品サービスを見ていない人でも、「ああ、そういうことね」「そんな便益があるのね」と一発でわかるようなものである必要があります。

最初に特徴や便益が言語化されたタグラインがあれば、プロジェクトのメンバーも、誤解したり見誤ることなく、「誰が欲しがっているのか」というターゲットや、その製品の魅力を理解し、それを最大限引き出す解決策を考えることができるのです。

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