なお、この方法の乱用はしないようにしてほしいと思います。それでないと、先生たちにとってただでさえ難しいクラス替えの作業がますます難しくなってしまいます。大人の判断力で良識に従って判断してください。
「担任の先生についての配慮」は誰にお願いをするべき?
次に、担任の先生に心配がある場合について考えてみたいと思います。例えば、「この先生にもう1年受け持ってもらうのは、とてもじゃないけど無理だ。子どもがかわいそうすぎる」という場合、先述と同じような大きなリスクがありますので、運を天に任せるだけでは不十分です。
この場合は、担任の先生には直接言えませんので、校長、副校長、教頭などに言うことになると思います。それらの先生では少しハードルが高いと感じる場合は、学年主任、養護教諭、スクールカウンセラーなどに言って、そこから校長先生に伝えてもらうという方法も考えられます。とはいえ、決定権があるのは校長なので、そこが一番確かではあります。
この場合も大人の交渉術で臨みましょう。そして、念押しですが、この場合も乱用はしないようにしていただけたらと思います。
さて、こうした「クラス替えへの配慮」「担任の先生についての配慮」のお願いは、いつまでにすればいいのでしょうか?
まず、クラス替えについては春休みに入る前のほうがいいと思います。というのも、クラス編成会議は現在の学年の先生たちが行うのですが、ほとんどの場合、春休み中に行うからです。学年主任が気の早い性格で仕事も早い場合は、春休みに入ったらすぐ行う可能性があります。ですから、その前に依頼する必要があるのです。
次に、担任の先生についてですが、これは校長が副校長や教頭などと相談しながら決めることが多いです。中には校長が1人で決める場合もありますが。いずれにしても、人事異動によって4月に新しく赴任してくる先生たちと、実際に会って話をしてからでないと決定はできません。
とはいえ、事前にある程度の案は作っておきますので、春休みの早い段階で依頼したほうがいいと思います。心配な場合は、春休みに入る前くらいに依頼したほうがいいでしょう。
最後に1つお伝えしたいことがあります。クラス替えを2年に1回しか行わない学校や、担任の持ち上がりが多い学校がありますが、私は毎年必ずクラス替えと担任替えをするべきだと思います。というのも、成長期の子どもにとって、2年間同じメンバーのクラス、あるいは同じ担任の先生というのは長すぎるからです。
先生も親も気づかないところで、いじめや強い上下関係が継続していることはよくあることです。それは1年間でもきついのに、クラス替えがない場合は2年間も続くことになります。
子どもに合わない担任に受け持たれた場合も同様で、1年間でも子どもにとっては大きなリスクがあるのですから、それが2年間も続くことは極力避けなければなりません。
どんなに評判がよくてすばらしい先生でも、子どもと先生の間には相性というものがあり、馬の合う・合わないもあります。A先生のときはイマイチ元気がなかった子が、B先生になったら急に元気になって輝き出した、などということはよくあることです。
クラス替えや担任替えが毎年行われていない学校については、保護者が学校に働きかけるようにするといいと思います。
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