起業家が「資金調達」で直面する2つの大きな壁 個人投資家やVCから出資を受けるためのコツ

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個人投資家やベンチャーキャピタルから出資を受けるためのポイントや注意するべき点を伝授します(写真:jessie / PIXTA)
起業や事業拡大を考える際の、大きな関門となるのが資金調達です。銀行などの金融機関からの融資のほかに、個人投資家やベンチャーキャピタルからの出資という手段もあります。ですが、後者は少しハードルが高いと感じる人も多いのではないでしょうか。
地域のパン屋さんの課題を独自の冷凍技術とITで解決するスタートアップのパンフォーユー代表・矢野健太氏が、自らの起業体験を交えて、個人投資家やベンチャーキャピタルから出資を受けるためのポイントや注意するべき点を伝授します。※本稿は、『失敗の9割が新しい経済圏をつくる』より一部抜粋・再構成してお届けします。

個人投資家は友人、知人の紹介でつながる人が理想

資金調達。これはいまも昔も難易度の高い課題です。

事業拡大のための資金は、まず銀行から調達する方法があります。僕の設立した「パンフォーユー」は、当時、これができませんでした。独立した会社であり、担保となるような資産があるわけでもありません。しかも、立ち上げから2年間で、オーダーメイドパン、ご当地パン、オフィス向け事業など、パンというテーマで3つの挑戦をし、短期間で事業内容が変わっています。当時のパンフォーユーは、銀行にとって「お金を貸したい」と評価できる会社ではなかったのです。

こういう場合は、投資家です。投資家から出資を受けるしかありません。投資家は、大きく2つに分けられます。ひとつは、個人投資家。もうひとつは、ベンチャーキャピタル(VC)。

僕は以前にも出資を募ったことがあり、そのときに打診したのは個人投資家でした。

パンフォーユーオフィスの事業拡大でも引き続き個人投資家に出資をお願いしようと思いましたが、初めての試みとして、ベンチャーキャピタルにも出資をお願いしようと考えました。

個人投資家の場合は、過去に投資してくれた人や、友人、知人の紹介でつながる人が理想。僕がどんな目的で、どんな事業をしようと考えているかといったことが、僕の性格や人間性まで含めて多少なりとも伝わっているため、話が早いですし、出資も受けやすくなります。

ただ、そうはいっても紹介でつながる人は少数。そのほかの投資家は、イベントで知り合った人やツイッターでつながった人などを辿って探していきます。この場合は、「投資しよう」と思っている動機や目的を知る必要がありますし、僕がどんな事業をしようと思っているかを知ってもらう必要もあります。

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