増税直後の選挙、与党は必ず敗れる? 1989年、1998年に自民党は惨敗
第二次安倍政権は「経済成長」が、その支えである。民主党政権時の2年間をデフレに喘いだ国民が、2012年の衆院選で自民党にそれを期待して政権交代が実現したからだ。
民主党政権時の日経平均の最高値は2010年4月5日の1万1339円30銭。現政権下ではそれを50%も上回っている。その一方で今年4月に8%にアップされた消費税は、国民生活にずっしりとのしかかっている。
4月の消費税率増税を反映して4~6月期のGDPは年率マイナス7.3%だった。そして17日朝に発表された7~9月期GDPも、年率マイナス1.6%と低水準だ。これは消費税に加え、8月に広島市で発生した豪雨による土砂災害や9月の御嶽山の噴火など自然災害が影響したためである。しかしアベノミクスの「威力」を信じた市場予測は平均2.0%と、かなり楽観視していたのである。
「民間の予想よりはるかに低かった」
17日午前に行われた定例会見で、菅義偉官房長官は経済が深刻化している事実を認めた。当初は12月に発表される修正値を見て、安倍晋三首相が消費税10%を決断するはずだった。それが前倒しされたのは、修正値になればさらに悪い数字が出る可能性が高いと考えられたためである。
18日に解散を発表して19日に解散。12月2日に公示され、14日が投開票。これが最も有力視されているスケジュールだ。19日の解散は天皇陛下のご都合によるという。14日投開票は、23日の天皇誕生日までに議会の構成を決めておかなければならないためだ。同日に開かれる祝賀会に、三権の長である衆院議長が不在では務まらない。
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