「親の介護」に臨む人が知るべき国の2重大制度 仕事と介護の両立を諦めないのはとても重要だ
介護離職の損失は計り知れない大きさ
安藤:子どもがメインで親の介護をすることになると、やっぱり仕事は辞めなくちゃならないのでしょうか? 105歳まで生きることを考えると私だったら、仕事と介護を一緒にやりたいです!
太田:その考え方が正しいと私は思っています。みなさん、仕事を辞めないと介護する時間がない!と考えがちですが、そんなことはありませんよ。
安藤:そのためにサービスや制度のことを理解してどんどん活用するんですよね。
太田:そうです。辞めなくてもできる介護の方法はあります。それに、介護のためにと仕事を辞めてしまうと、子どもの収入はゼロになりますよね。たとえば、年収450万円で働いていた人が、4年間介護の間を離職すると、1800万円の損失ということになります。
安藤:1800万円! それは大きい!
太田:介護が終わったとしても、子ども自身の老後もすぐそこに見えていて、自分にも介護が必要になるときが来るかもしれません。
安藤:そう考えると、急いで辞める決断をするのは、危険ですね。
太田:介護のために仕事を辞めると、経済的な打撃があるということは想像がつきますが、実は「精神的」「肉体的」にもダメージがあるんです。
安藤:えっ! 介護に専念するから体力的には楽なのでは?