人生100年時代、介護は「25年」もの超長期戦になる 親子共倒れを防ぐために重要なことは一体何か
自分の「時間」と「お金」は確保すべし
安藤:自分の子どもが成人して一段落ついたとホッとした頃、親の様子がなんとなくおかしい、という人が多くなりますよね。
太田:そうなんです。子育ての手が離れた頃に、親から「ちょっと転んだ」「腰が痛い」など、ちょくちょく呼ばれることが増えてきます。何でも、「はいはい」と聞いてしまうと、子ども自身の身がもたなくなりますよ。
安藤:でも、今まで育ててくれた親には、できる限りのことはしてあげたいと思うのは当然な気もしますが……。
太田:いえいえ、そこでいいかっこうをするのは、禁物なんです。たとえば、自宅から実家まで、片道1時間とします。毎週実家に通っていると、往復2時間、1年に換算すると、100時間以上にもなります。もし子どもが50歳、親が75歳だとすると、人生100年時代だから、これがあと25年は続くんですよ。
安藤:えええ! 25年も。しかも25年後、子どもは75歳だ。とても体がもちませんね。
太田:交通費だって片道1000円なら往復2000円。1年で約10万円。25年で250万円ですよ。
安藤:250万円って……新車1台分より高いじゃないですか! バカにならないですね……。