――イベントはどのような様子だったのでしょうか。
当日は約120人ぐらいの方に集まっていただきました。夕方の5時ごろにホビット村のツアーが始まり、それから皆さんに、フルーツや焼きたてのパン、チキンやデザートといったお祝いのためのお食事を用意しました。その後はお食事とともに楽隊が入って生の演奏に耳を傾けたんです。それはまるでパーティーのような雰囲気でしたね。
そしてそこからはパーティー・フィールドの真ん中に大きなスクリーンを設営して、LOTR第1部の野外上映会を行いました。とても幸運なことに当日はお天気も非常に良かったので、皆さまにも非常に楽しんでいただけたと思います。このイベントに、ニュージーランド国内外のメディアの方々が注目してくれたことに驚きましたが、お祝いのムードに満ちた、素晴らしい夜を過ごすことができました。
ラグビー観戦中に撮影隊が訪れる
――映画が撮影された場所で、その映画を観るというのは格別なものなのではないでしょうか。
本当に特別な瞬間でした。実際に映画の中でも、ビルボの誕生日をみんなで祝うシーンがありましたが、その場所にLOTRの仲間たちが集まって映画を観ていると、あたかもそのお祝いの席に自分も参加してるような、そういった非常にノスタルジックな気持ちになって。とても特別な瞬間になりました。
――アレクサンダーさんがこのプロジェクトに関わるようになった経緯はどのようなものだったのでしょうか?
このホビット村が作られた場所というのは、もともと、わたしたちが家族で経営していた牧羊地だったんです。わたしの父と兄弟が1978年に入手して、移り住んできた場所だったんですが、そこでは羊や食用の牛などを育てているような、典型的な牧羊場でした。そこに撮影隊の皆さんがロケハンにいらっしゃった。ここがいいのではないか、ということになり、わが家の玄関をノックしたんです。
――突然いらっしゃったということですか。
これは半分ジョークなんですけれども、ちょうどその時というのが、ニュージーランドでは非常にメジャーなラグビーの試合の決勝戦の真っ最中だったんです。わたしの父としては、ちょうどハーフタイムの最中だったこともあり、「はいはい。適当にその辺、自由に見て回っていいですよ。その代わりゲートを開けっ放しにしないように。羊たちがゴチャゴチャにならないようにさえしてくれれば、ご自由にどうぞ」といった感じで。それだけ聞いて、また父は試合を観るためにテレビの前に戻ったというわけです(笑)。
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