グランドスラム(テニスの国際4大大会)で30回優勝、オリンピックでは5つの金メダル獲得という戦績を誇るビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹。テニス界のレジェンドとして知られる彼女たちを、世界チャンピオンに育て上げた実父リチャードの「計画書(ドリームプラン)」にまつわる「驚きの実話」を映画化したハリウッド映画『ドリームプラン』が2月23日より日本公開となる。
テニス未経験者であるリチャードは、姉妹が生まれる前からテニスの教育法を独学で研究し、「世界チャンピオンにする78ページの計画書(ドリームプラン)」を作成。当時、富裕層や白人層のためのスポーツと言われていたテニス界に金なし、コネなしで飛び込んだ。さらには治安の悪さも加わった劣悪な環境下で、幾多の困難や、周囲からの批判を浴びながらも、いかにして彼は2人の娘をチャンピオンへと育てあげたのか――。
そんな破天荒で、パワフルな父親リチャードを演じたのはウィル・スミス。2022年の第94回アカデミー賞には、スミスが主演男優賞にノミネートされたのをはじめ、計6部門にノミネート。下馬評も非常に高く、これまで二度、アカデミー賞にノミネートされたスミスにとって、本作で悲願のオスカー獲得なるか、という点にも注目が集まっている。
そんな本作を「リアル」と評するのは、ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹との対戦経験もある元トップテニスプレーヤーの伊達公子氏だ。そこで今回は、本作の字幕監修も行った彼女から観た本作の魅力、テニスビジネスの裏側などについて聞いた。
ウィル・スミスさんの演技がすごくリアル
――この映画をご覧になって、とてもリアルだと感じたそうですね。
もちろん私は、リチャードさんの特徴、普段のしぐさや練習のスタイル、娘たちへの言動までを見聞きする機会はあまりなかったんですけど、遠目に見てるところでの練習のやり方とか、そういうところはウィル・スミスさんの演技がすごくリアルだと思いました。まずはそこですね。そしてこれはほかのスポーツでもそうだと思うんですけど、テニスにおいて、本当に華やかな部分というのはごくごく一部で。それこそトップに到達できる人というのは本当にひと握りしかいない。
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