伊達公子が語るテニス界「ドリームプラン」の内幕 映画でも垣間見られるトッププレーヤー育成の鍵

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――今回の映画も、ビジネスパーソンにも通じる話があるなと思うのですが。

私がビジネス的に語るのもあれですけど(笑)。

最初の話と少しかぶってしまうかもしれませんが、でも私はスポーツもビジネスも、結局は同じだと思うんです。成功の保証が何もない中でも、夢を持って、夢を描くということは、スポーツの世界でもビジネスの世界でも同じじゃないかと。自分がこうありたいというものを持ち続けることって、私なんかもそうですし、多くのテニス選手もそういう人が多いと思いますが、その夢に向かって、その夢を実現するために何をしなきゃいけないのか。逆算で考える思考が成功に結びつくところは大きいと思うんです。

この『ドリームプラン』という映画は、まさに成功の形、ゴールをしっかりと持ったうえで、子供たちが生まれてきてからスタートするという、ものすごく大きなプランだなと思いますけど。

コツコツと前を向いて進み続けることが大切

――自分のやりたいことに向かって何をするのかということですね。

まさにそういうことを教えてくれている映画なんじゃないかなと思うので。そしてそこには継続する力と、それに向かってコツコツと前を向いて進み続けることが大切になります。

伊達公子/だて・きみこ 1970年京都府出身。小学校1年生時からテニスを始め、高校3年生の時にインターハイで3冠を達成した。高校卒業後はプロテニスプレーヤーに転向。全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン選手権の3大会でベスト4入りを果たすなど、世界を舞台に活躍した。1996年に一度、現役を引退するも、2008年に「新たな挑戦」のために現役復帰。2013年の全豪オープンでオープン化以降の最年長勝利記録を更新、ウィンブルドン3回戦進出の最年長記録を保持するなど、日本を代表するテニスプレーヤーとしてめざましい活躍を見せたが、2017年、二度目の現役生活にピリオドを打った。引退後はジュニア育成にも力を入れており、テニスの楽しさを伝える活動を行っている (撮影:梅谷秀司、衣装:MIKAKO NAKAMURA/ミカコナカムラ)

それって意外とシンプルなことなんですけど、それができる人とできない人とで、夢を実現できるかどうかの分かれ道になるんじゃないかなと。もちろんテニスであれば、そこにテクニックがやメンタル力などが必要になりますし、ビジネスの世界であれば、その世界で必要なものがいろいろとあると思います。大きく言えば、何事もシンプルに、コツコツとやり続けることなのではないかと。

テニスって本当に同じことを、飽きずにやり続けるっていうことの連続です。でもそれはどの分野でもそんなに違わないんじゃないかなと思っています。そこで分かれ道が出るんじゃないかなと。もちろん突然、天才になったり、突然成功を手に入れられる人もいるかもしれないですけど、それは本当に偶然だったり、わずかな人だから。やっぱりそこに向かうためにはちゃんとそういうステップを踏んでいくことが必要だと思います。

――伊達さんももちろんコツコツとやってきたわけですよね。

そうですね、もちろん。トッププレーヤーになればなるほど、そういうことがきちっとできる人が多いんじゃないかと思います。

壬生 智裕 映画ライター

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みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

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