Adoが「殺伐としたSNSで見つけた希望」の正体 大ヒットしたデビュー曲「うっせぇわ」誕生秘話

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中学生の頃にニコニコ動画に「歌ってみた」の動画を投稿して活動を始める。動画を上げるたびに緊張していたが、「知らない人たちが私の歌を聴いてくれている!」という反応がモチベーションとなった。

高校進学の前後からは、自宅クローゼットで録音し歌唱動画の投稿を発信し続けた結果、レコード会社の目に留まり道が開けていく。幼い頃からの夢を掴んだ瞬間だった。

その当時、Adoは大切にしていた譲れない願望を抱いていた。

「18歳までにZepp DiverCityでワンマンライブをしたい」

揺るぎない思いは実を結ぶかと思いきや、そんなタイミングで新型コロナウイルスの影響で、ライブをすることが難しい状況になった。

「どうしよう、私の夢が叶わない」と想定外の出来事に絶望の淵に立たされていた。

しかし、不幸中の幸いとも言うべきか、これが歌い手Adoと「うっせぇわ」が誕生するきっかけとなる。

「うっせぇわ」で一変したAdoの生活

「事務所の人に『他にやりたいことはないか?』って聞かれたんです。暗闇の中で光を探すかの気持ちで、『メジャーデビューしたい』と伝えました」

そこからメジャーデビューをすることが決まり、リリースに向けてレコード会社と本格的な話し合いが始まった。そして、Adoのメジャーデビュー曲となった「うっせぇわ」が誕生した。

「『うっせぇわ』に関しては、レコード会社さんに、反骨精神の楽曲を書いてくれとか、10代に強いメッセージを与えるものとか、そういったリクエストをした訳ではないんです。

当時は高校生でしたが、歌っている楽曲は社会人が社会について語っている描写があって、それを歌っているギャップもありましたね。

『うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ」』というサビのキャッチーさが耳に残って、誰しもが必ず持つ怒りという感情をテーマにして」

~正しさとは 愚かさとはそれが何か見せつけてやる~

「うっせぇわ」出だしのフレーズである。自宅クローゼットで録音し歌唱動画の投稿をしつづけてきたAdoの歌が世に放たれた瞬間だった。

その影響は社会現象となり、2021年末には『ユーキャン新語・流行語大賞』新語・流行語大賞トップ10入り、「第63回輝く!日本レコード大賞」にて「特別賞」を受賞する。

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