Adoが「殺伐としたSNSで見つけた希望」の正体 大ヒットしたデビュー曲「うっせぇわ」誕生秘話

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そんなAdoも高校を卒業したのを機に私生活のことを見直したという。今までの生活を一変すべく、自立を目的として一人暮らしを開始した。一人暮らしを“自己投資”と説明した。

「親に感謝してることはたくさんあるんですけれど、自立っていうのは大事だと感じていて。Adoという名前や『うっせぇわ』って曲がどんどん大きくなっていったときに、怠けた自分がいると、『Adoって怠けてるのか、なんかダサいな』って思われないように(笑)。大人になる準備っていうんですかね。そういった自立っていう意味で自己投資するようにしています。もっと上を目指していこうって」

Adoにとっての「SNS」とは?

コロナ禍によって、変革のスピードがより加速した音楽業界。新しいライブ形態として、オンライン配信が当たり前となり、サブスクリプションサービスやSNS発のヒット曲が生まれた。従来のアーティスト像にとらわれない、「ネット発のアーティスト」というAdoの成功は大きな希望にもなった。

2000年代以降に生まれた世代は、物心のつく頃にはSNSが存在し、メディアリテラシー教育を学校で教えられている。AdoにとってのSNSとはどんな場所なのか。

「最近は楽しめているかどうかわからないですね。自分の名前が大きくなっていって、嬉しいこともたくさんありますが、考えなきゃいけないなってことも同時にあります。

今までは自分が思ったことをそのまま発信しているという形で活動していたんですけど、Adoの存在が大きくなっていって。まだいたらない部分も多いですが、いろんな影響力を考えて発言するようになりましたかね。注目度が上がった故の葛藤ですかね」

それでも、SNSによってかけがえのない喜びを味わう瞬間もあった。

「18歳までにZepp DiverCityでライブをしたいというのを、公言していたんです。

その当時の公言に対して、“見守ってくれた皆さんが今も私のことを見ていて応援してくれたら嬉しい”ってことをツイートしたんです。

そしたら、『あなたの意見はちゃんと届いていますよ』『私はずっと応援していますよ』という意見が届いたんです。本当に続けていて良かったって思いました。SNS上ではあるんですが、人の存在や温かさを感じられた瞬間でしたね」

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