東大生直伝「成績上がる子」見抜くただ1つの質問 「頑張る=時間をかけて勉強」ではダメな理由

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「頑張る」のは、あくまでも手段でしかありません。重要なのは、「なぜ頑張るのか」という目的を考えること。「頑張る」が手段になっているうちは、結果にはつながらないのです。

だからこそ、桜木先生は「頑張らない」ということを語ったのです。言い換えればこれは「目的が先行して努力を積み上げていく」という意識を持つということにほかなりません。

「頑張る思考」が強い勉強法を実践している人は、時間ばかりを掛けてしまって結果が出ないということもあります。そうではなく、しっかりどう勉強を効率的にやっていくのか自分の中でしっかり考えていくことができる人でないと、勉強がはかどらないんですよね。

「頑張る」というのはもう1つ、大きなミスを誘発させてしまいます。それは「もっと頑張ってしまう」ということです。

世の中には、PDCAサイクルというものが存在します。仕事の効率を上げるための考え方で、「Plan(計画)を立て、Do(実行)して、それをCheck(確認)したうえでAction(改善)してみる」というサイクルを徹底することで、次に活かしていく、というものです。

勉強もこれと同じように、計画を立て、それを実行し、それをまた振り返っていく思考が必要になって来るタイミングというのがあります。

そして、このサイクルで一番大切なのは「Check」です。自分の勉強の中で効率が悪い部分や意味がないものをどんどん削っていく姿勢を持たなければならず、うまくいかなかったポイントからそれを学ばなければなりません。ですが、このCheckで頑張ってしまっている人は、「もっと頑張らないと」という間違ったCheckをしてしまうんです。

「精神論に逃げる勉強」は意味がない

確かに頑張れば少しは結果が出るかもしれませんが、そういうことではなく、もっと考えて、もっと結果につながるような思考をしなければ、勉強はどんどん無駄なものになっていき、PとDだけを永遠と繰り返してしまうことになるわけです。しっかりと合理的に判断していく必要があるために、この「頑張る勉強」「精神論に逃げる勉強」は意味がないのです。

大切なのは「明確な目的のある努力」、つまり「目的思考の努力」です。その努力を経て、どういう状態になるのが理想なのか、を考える努力をすることが重要なのです。

数学の問題集を解くのはいいけれど、それで一体どういう状態になるのが理想なのかを考える。問題が全部できるようになるのが目的なのか、詰めが甘い部分を矯正するのが目的なのか、またはざっと復習するのが目的なのか、全然違いますよね。

がむしゃらに勉強を頑張るのではなく、具体的に、何を目的にしているのかを考えた努力を積み上げていくことを心がけると、結果につながっていくのです。

いかがでしょうか。目的をしっかりと持つということをぜひ、実践していただければと思います。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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