読むべき「いいネット記事」、簡単に選べる5大秘訣 「偏りのあるサイト」も多い!プロの方法は?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

もうひとつ、次のようなタイプの記事も、「偏っている」可能性が高いと私は考えている。

【5】誰かを「悪者」にしたてて、対立を煽っているサイトは見ない

残念ながら、「世間には『誰かの悪口を言いたい』人たちがあふれている」ことは否めず、最初から悪口を言うために記事を書いている人が一定数存在するのも事実であろう。

たとえば、政治的に右寄りの人、左寄りの人が、それぞれ逆の立場の人を「けしからん」「批判しなきゃ」と怒り、対立する様子はツィッターでよく見られる。

それは政治に限らず、たとえば「高齢者」「最近の若者」「大企業」など、悪口の対象はさまざまに見受けられ、さらには、「誰かの悪口を言いたい人」のウケを狙って記事を書く人までいる

どちらにしても、「不毛」と言わざるをえない。悪口を読めば、その瞬間はスッキリするかもしれないが、何の生産性もなく、おまけに、そういう記事は強く偏ったものが多いのだ。

「読むこと」で「多様な視点」を得よう

いまインターネットに流れる情報を、すべて読むことは、どんな天才にも不可能である。

3月4日(金)に佐々木俊尚さんの『現代病「集中できない」を知力に変える読む力最新スキル大全』刊行記念オンラインイベントを実施します。詳しくはこちら(写真:今井康一)

だから「真の読む力」を得るには、まず「読むべきもの」を選別する必要があり、第一段階として「落とし穴」を見極めることが重要となる。その手段となる「偏りの強いメディア」を見抜くポイントを中心に、今回お伝えしてきた。

「読む」ことによって、最終的に到達したい目標のひとつに、「多様な視点を獲得すること」が挙げられる。

自分と異なる思想や考え方を受け入れ、つねに「知に対して謙虚」でありたい。そんな「知の人」へ向かう第一歩として、氾濫するネット情報から「良質な記事」を選び抜く方法を、ぜひみなさんにも身につけてほしいと私は願っている。「正しい読み方」さえ知れば、誰でも身につけられるスキルだからだ。

佐々木 俊尚 作家・ジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ささき・としなお / Toshinao Sasaki

1961年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。毎日新聞記者、『月刊アスキー』編集部を経て、2003年よりフリージャーナリストとして活躍。ITから政治、経済、社会まで、幅広い分野で発言を続ける。最近は、東京、軽井沢、福井の3拠点で、ミニマリストとしての暮らしを実践。『レイヤー化する世界』(NHK出版新書)、『そして、暮らしは共同体になる。』(アノニマ・スタジオ)、『時間とテクノロジー』(光文社)など著書多数。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事