あなたにも出来る! 社労士合格体験記(第13回)--やはり一発合格は甘かった

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すぐ後のクラスで、このことが話題になりました。先生によると「業務中の事故なので、労災が適用される」といいます。事故にあった教師には申し訳ないのですが、こういう実際の例に遭遇すると、勉強の理解が格段に進みます。社労士の試験科目は身近な法律が中心ですから、いつも自分のことに当てはめて考えることが記憶を定着させる近道です。

難問という先入観を捨てて得点源に

ところで、私が初めて社労士を受験した2005年の本試験で、労災保険率の問題が出題されました。「労災保険率の高い業種から低い業種の順に列記されていないものはどれか」という問題で、それぞれの選択肢に5つの業種が列記されていました。

試験後の解答速報会では、こんな重箱の隅をつつくような細かい数字を聞いてくる難問はひどすぎるし、誰も正解できないと酷評されました。でも、本当にそうでしょうか?

問題を見ただけで、最初からアレルギーを起こしているだけではないでしょうか? これでは戦わずして敗北してしまいます。

こういう問題はまず先入観を排除して、冷静に読むことです。そうすると誤っているものの選択ですから、常識的に危ない順に並んでいないものを1つだけ探せばいいことになります。正解肢を見ると「交通運輸事業」が、「陶磁器製品製造業」や「木材または木製品製造業」よりも保険率が高く(すなわち危なく)なっているところが変だと気づけば、楽に得点できるわけです。

計算問題等、問題を見ただけでアレルギーを起こす受験生がいますが、よく読むと実は計算問題ではなかったりすることがあります。この問題も、冷静に読み進めば、決して細かい保険率を問うているのではないということがわかります。

次回は、3カ月間の職業訓練修了です。

【毎月第2・第4火曜日に掲載予定】

翠 洋(みす・ひろし)
1958年愛知県生まれ。国際基督教大学教養学部卒業後、ラジオたんぱ(現・ラジオNIKKEI)入社。番組制作、報道、出版事業などを経て45歳で退職。延べ1年半の失業期間の後、NHK「地球ラジオ」の専属ディレクターとして3年勤務。その間、ファイナンシャル・プランナー(AFP)に登録。2007年4度目の挑戦で「行政書士」合格後、行政書士法人で外国人の日本在留ビザ申請代行業務に従事。「社会保険労務士」には、2008年4度目の挑戦で合格。現在は、職業訓練講師として「人事労務基礎科」「基礎演習科」などを教えている。趣味はアルトサックス演奏、温泉巡り。「語学オタク」。

人事・労務が企業を変える 東洋経済HRオンライン

 

 

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