筆者は、子どもがマイナス方向のことを言ってきたときは、基本的に次のようにしてくださいと言っています。
子どもと同じ感情に巻き込まれないように注意しないと、余計な反応をして火に油を注ぎ、親子喧嘩に発展することがあるためスルーするのですが、スルーしたからといって問題は何も解決していないと思われるかもしれません。
スルーすることは子どもの状態を変えるためではなく、親自身の心の状態を悪化させないことを目的としています。親が子どもに振り回されなければ、冷静に子どもに対応できる可能性が高まるからです。
以上が、筆者が普段している回答なのですが、実は、この方法は年齢により使い分けが必要です。子どもが中学生以上の場合には効果がありますが、子どもが小学生以下の場合は、この方法だけでは対応が難しいこともあるためです。
例えば、中学生以上で、ゲームしながらブツブツ文句を言っていたり、テストや宿題に対してネガティブ発言を連発したりするときには、いちいち親は反応せずにスルーするのがベターですが、小学生の場合はそうはいきません。特に小学生でも低学年以下となると、スルーするという方法だけで対応すると次の2つの問題が起こることがあります。
【1】 子どもが「お母さん!聞いているの!!」と子どもがさらにまくし立ててくる
→スルーすればするほど、子どもはしつこく言ってくることがあります。
【2】 スルーされることで、子どもががっかりする
→自分の気持ちを理解してもらえていないと感じ、親への信頼が薄くなる。いつしか親は信頼できない存在だと思ってしまうことも。
そこで小学生までの子どもの場合は、次の3つの手順を試してみてください。
【共感】→【提案】→【スルー】
まず、子どもの話をしっかりと聞いてあげることから入ります。共感の重要性はカウンセリング、コーチングでも言われています。
子どもは実際に、何か問題を感じているから、プンプンしているわけであり、それを「話す」ことで「放す」に変わることがあります。
ただし、プンプン状態ですから、かなり感情がエキサイトしています。その強い感情に親が同感すると、共感ができなくなってしまいます。
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