(第30回)「失われた15年間」の雇用と賃金構造の変化


サービス業でパート雇用が増えた

では、雇用量はどのように変化したのだろうか。同じく毎月勤労統計調査によって、5人以上事業所の常用雇用指数(05年=100)につき、95年と00年、07年を比較してみよう。全産業では、101・3、102・1、102・2と推移した。つまり、全体としての雇用は、ほぼ一定で変化しなかったのである。

製造業では、この期間に、126・6、113・5、101・1と推移した。つまり、かなり顕著に減少したのである。

00年から07年にかけて増えたのは、次の産業だ。不動産業(96・1から106・8)、飲食店・宿泊業(96・2から105・6)、医療福祉(79・3から105・6)、教育・学習支援業(95・1から104・4)、その他サービス業(89・7から104・6)。つまり、製造業が雇用を減らす半面で、サービス産業が雇用を吸収したことになる。なお、卸売・小売業では、常用雇用指数がこの間に104・8から100・7に下落したことに注意が必要である。

次に、パートタイム労働者についての常用雇用指数を比較してみよう。全産業では、95年、00年、07年の値が、67・6、81・7、106・0と推移した。つまり、全体の雇用がほぼ一定にとどまった半面で、パートタイム雇用は顕著に増加したのである。製造業では、104・3、113・7、104・9と推移した。つまり、90年代の後半には増加したのだが、その後、05年頃までは減少したのである。

他の産業について00年と07年を比較すると、次のとおりである。建設業(130・4から101・6)、運輸業(84・7から125・4)、不動産業(102・4から130・1)、卸売・小売業(80・6から102・5)、飲食店・宿泊業(88・1から113・0)、金融保険業(101・6から133・3)、教育・学習支援業(88・4から113・0)。つまり、建設業では製造業と同様に減少したが、サービス産業では軒並み増加している。卸売・小売業では、全体の雇用は減少したが、パートタイム労働者は増加したのである。

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