ヤジが響く甲子園球場は、とにかく楽しい

12球団のホームグラウンドへ行ってみた<12>

コンコース内にある喫煙室は完全密閉型。京セラドームと異なり、利用者が出入りする際にドアを開閉してもタバコの臭いがコンコースに洩れない。おそらく喫煙室内部の排気機能が高いのだろう。

スタンド内に入ると、まず天然芝の美しさに目を奪われる。グラウンドと観客席が近いのも魅力だ。昨年ベイスターズでレフトを守っていたモーガン(インディアンスに移籍後解雇)は、スタンドに向かって得意のキメポーズを披露、阪神ファンとの掛け合いを楽しんでいた。内外野のスタンドの高さがほぼ同じなのもこの球場の特徴。今回の座席は正面が本塁と3塁守備位置の真ん中あたり。跳ね上げ式で肘掛け付き。肘掛けの先にカップホルダーが付いている。

座面サイズは横幅、縦ともに41㎝。標準よりも1㎝広め。前後の幅は80㎝と、これは標準値。段差は21㎝しかないが、視界方向の前列が女性。その両隣は男性だったが、座高があまり高くなかったので視界は確保できた。座席の居住性はけっこう高い。 

年間シートのナゾ

ブリーズシートのさらに前、グラウンドに面した場所に設けられているSMBCシートは年間シートだ。ここは背もたれが高く、テーブルも付いている。

実はブリーズシートと、1塁側の同じ位置にあるアイビーシートはゲームごとのバラ売りもされているが、年間シート対象席でもある。ほとんどの席が背もたれ部分に法人名入りのプレートが貼り付けられている。筆者が購入した席のプレートには社名が入っていなかったが、隣席の年間シート契約者によると、社名が入っていなくてもこのエリアはほぼ年間シートで、虎チケでチケットを購入した筆者の席も年間シートだという。

それが事実なら、来ない日の分を年間シート契約者から球団が買い戻しているという噂は本当だということになってしまう。確かに見渡したところ、プレートが空欄になっている席自体が少ない。さらにその中にも年間シートが含まれているのだとしたら、球団がバラ売りに出せるシートは限られる。

関西では安売りチケットショップに、おびただしい数の甲子園の年間シートが売りに出る。このルートで購入してしまうと、雨天中止時の払い戻しが受けられない場合がある。球団は年間シート契約者に対し、チケットを知人や取引先にプレゼントすることは当然認めているが、安売りチケットショップへの転売は一切認めていないからだ。

安売りチケットに転売されるくらいなら、球団でコントロールした方がまだマシということはあるのかもしれないと思いつつも、筆者はこの件を球団に確認することは控えた。筆者が購入した席番号を明かせば、筆者が買った席が年間シートだと教えてくれた隣席の人が特定されてしまうからだ。

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