自分色に染めたいモバイル端末--シャープのタブレットPC「NetWalker PC‐T1」《東洋経済モノ奉行》
シャープ・パーソナルソリューション本部の笛田進吾参事はPC-T1で狙ったユーザー層を、「30~40歳代のITスキルのあるビジネスマン。でもBtoBの販路に乗せるのではなく、個人に自腹で買ってもらう想定。この端末で、ペンを使ってデジタルファイル上に文字を書くという作業を定着させたい」と話す。電子書籍ビューワーや動画・音楽プレーヤーも搭載されているが、「エンターテインメントを楽しむ人向けの端末はアップルが得意とする領域。PC-T1ではあくまでビジネス用途を強みとしたい」と製品特性を鮮明にしている。
■「ビジネスマンの自腹買いを狙った」と話す笛田進吾参事
はたしてこの狙いは実際のユーザー行動につながるのか。記者の使用感を、好感を得た点といま一つの点に分けて列挙する。
これは良い! 高評価をあげたい点
・起動が速い
PC-T1はOSにリナックスの一種・Ubuntu(ウブンツ)を採用しており、ウィンドウズOSに比べると動作が早いようだ。512MB(増設不可)と “非力”なメモリであるにもかかわらず、スリープ状態からならわずか3秒で常態に復帰する。高速起動はモバイル端末としてはかなり高ポイントだ。
・小さな文字までくっきり見える
ディスプレーは高精細WSVGA液晶(LEDバックライト)。小さい画面にもかかわらず、解像度は1024×600ピクセルとB5~A4サイズのネットブック並みだ。ウェブサイトや表計算ファイル上の小さな文字も鮮明に見える。