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ビジネス #楠木教授の好き嫌い対談

「大銀行のトップ」になるのだけは勘弁 松本大 マネックス証券代表取締役社長CEOの好き嫌い(下)

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  • 楠木 建 一橋ビジネススクール特任教授
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楠木:それは何を意味しているのでしょう。

松本:わかりません。すごく和むのです。お酒も大好きです。「ホッピーあります」なんて店先に書いてあるような居酒屋も好きです。東京の街でいうと渋谷、恵比寿、品川などは苦手ですね。自由が丘や田園調布、広尾も駄目。気取っている感じがして行かないから、まったく知らないです。銀座、日本橋、浅草、上野といった東京の東側は自分にとって心地いい街ですね。ゴールドマンに在籍していた頃、北区の田端に住んでいたことがありますが、あの頃は僕が北区で唯一の外資系証券マンだったんじゃないでしょうか(笑)。

お酒と不確定要素が大好き

楠木:仕事の全部が好きな人はいないと思いますが、松本さんは経営者としてのお仕事で、好きになれない要素はありますか?

松本:人事はストレスフルです。グッドニュースを伝えるのはいいのですが、バッドニュースを伝えるのはすごくつらい。自分で言うのも何ですが、案外、情があるから。

楠木:「駅前サウナ」ですものね(笑)。逆に経営者としての仕事の中で、理屈抜きに大好きなことは何ですか。

松本:営業やディールメイキングが好きです。2011年のトレードステーションの買収もそうです。トレードステーションのトップは、今は経営上のパートナーですが、合意に至るまでのプロセスではいろいろな駆け引きがありました。そういうことも含めて、ディールメイキングは好きです。

楠木:マネジャーというよりプレーヤー系ですね。それでも、基本的なスタンスは直球勝負。駆け引きが好きな人もいますが、松本さんはそうではないと。

松本:買収で言えば、逃げずに話し合って、誰がボスかとか、権限はこうだとか、直球ではっきり言わないといけません。トレードステーションの買収のケースで言うと、相手はアメリカ人だから、あいまいだと気持ち悪くてやっていられないでしょう。

僕はプレーヤー型かもしれませんが、親分というポジションが嫌いなわけではありません。自分としては、項羽型よりも劉邦型の親分のほうが好きです。実際に自分がそうだとは、必ずしも言えませんが。

楠木:なるほど。松本さんの「好き」に忠実に生きることの難点は、非常に疲れることです。ものすごい高回転型エンジンですし。良質のエンジンオイルを使っているのでしょうか。

松本:僕のエンジンオイルは酒ですね。絶対に純米酒。ひとりでも飲むし、大勢で飲むのも好きだし、5合ぐらいは平気で飲みます。人生の最長不倒距離は2升です(笑)。

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【「経営」が好きなわけじゃない】

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