川内原発、「安全神話」に懲りないのか

原子力規制委の「審査合格」は穴だらけ

9月16日の記者会見で「私はいつでも現場に行く準備はできております」と小渕優子経済産業相。

原子力規制委員会が9月10日、九州電力・川内原子力発電所1、2号機の安全性確保に関する基本方針である設置変更許可申請に対し、新規制基準に適合しているとする「審査書」を正式決定した。福島第1原発事故の教訓を踏まえ、昨年7月に施行された新規制基準の下での初めての審査合格。この先もまだ工事計画と保安規定の認可作業や使用前検査などの法令上の手続きが残るが、規制委として川内原発の再稼働にゴーサインを出したことになる。

田中俊一委員長は当日の会見で「川内原発については、運転にあたり求めてきたレベルの安全性が確保されることを確認した」と語った。また、「審査開始から1年以上かかったが、一つのヤマ、ステップを踏み出した。この後にたくさんの(他の原発の)審査が控えており、着実に進めていきたい」と述べた。

規制委による「審査合格」を受け、政府は12日、原子力防災会議(議長・安倍晋三首相)を開き、周辺自治体の避難計画など緊急時の対応策を「具体的かつ合理的」だとして了承した。また、小渕優子・経済産業相は同日、「川内原発の再稼働を政府として進める」と明記した文書を、鹿児島県知事と薩摩川内市長に交付した。

しかし、これまでの審査によって川内原発の安全性が確認されたという規制委の見解には、大きな疑問が残されたままだ。

火山審査は「科学的とはいえない」

まず、川内原発固有の問題である火山影響評価の妥当性だ。

規制委は、桜島を含む姶良(あいら)カルデラなどの周辺火山の巨大噴火によって、川内原発の運用期間中(核燃料が存在する期間)に安全性に影響を及ぼす可能性について「十分に小さい」と評価した。

そして、噴火可能性が十分に小さいことを継続的に確認するため、モニタリング(観測)を行い、噴火の兆候が観測された場合には、原子炉の運転停止や燃料の搬出など必要な対処を行うという九電の方針を、審査指針(火山ガイド)に合致したものと評価した。

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