原発再稼働のハードル 新潟県知事が念押す

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(会見後、記者団に囲まれる新潟県の泉田知事)

 

「福島原発事故の検証なくして安全基準は決められない」「原子力規制委員会は自治体の事情を理解できていない」--。新潟県の泉田裕彦知事は10月29日午後、原子力規制庁の池田克彦長官(前警視総監)と会談し、原子力発電所の事故対応や住民の避難対応に関して原子力規制委員会への要望書を手渡した。

会談後の記者会見で泉田知事は、原子力規制委員会が来年7月を期限にまとめようとしている原発再稼働のための新安全基準について、「福島事故の検証が先決」とあらためて強調。さらに規制委員会の人選についても厳しい批判を行った。新潟県には東京電力の柏崎刈羽原発があるが、県知事は「現状では再稼働の問題は議論すらできない」という立場であり、再稼働の行方は非常に流動的だ。

田中俊一委員長宛ての要望書では、自治体の原子力防災計画の前提となる国の原子力災害対策指針をまとめるに当たり、さまざまな注文を付けた。原発事故が発生した場合に、原子炉への海水注入などの重大対応の判断を、誰がどのように行い、どう責任をとるのか検討すべきとした。

また、米国が同時多発テロ後に原発に義務づけたテロ攻撃に対する特別対策、いわゆる「B5b」と同様な対策を日本でも義務づけるべきとしている。さらに、放射線の高線量率下で緊急時対応を実施する特別部隊を、国として創設すべきと提言している。

住民の避難対応についても、避難基準の数値を定めるだけでなく、誰がどう必要性を判断するかといった運用面の明確化を要求。福祉施設や病院などで、速やかに避難できない人々の防護対策の徹底なども求めている。

 

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