「泣く赤ちゃん」にママが慌てる必要は全くない訳 できることを探して試行錯誤していけばいい

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夜、パパが仕事から帰ってきたら、今日何があったのか、たくさん話すのも良いでしょう。赤ちゃんの成長をパパにも知らせ、パパもママの話をよく聞くのが望ましいです。

「そうか、○○君はもうそんなことができるのか」

「○○ちゃんはいつも可愛いね」

「名前を呼んだら手を挙げて返事したのか!すごいな」

「ははは、気持ちよすぎておむつを外したらおしっこしちゃったんだな、可愛いね」

などと赤ちゃんの成長を楽しむのがいいと思います。この時、注意したいのはパパが「もっとこうしたほうがよかったんじゃないか?」などと良かれと思って言ってしまうことです。ただただ、「ママお疲れ様」とねぎらってあげるのが良いのです。

そして、日中、赤ちゃんの機嫌がわるいと、ママも大変なはず。誰にも打ち明けられず、もんもんと過ごし、「私だって泣きたいよ」という感情になるはずです。

それでいいんです。「わぁっ」と泣いちゃいましょう。泣くことですっきりします。ため込むことがいちばん良くないですから。赤ちゃんにとっては泣いても笑ってもママが最高のママ。ママも泣いていいと私は思っています。

人に頼ることを躊躇しない

日本では困った時に「人に頼る」ということを教わりません。

ですから、ついついママは自分でなんでもかんでもしようとしがち。

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しかし、育児はそもそも1人ではできませんし、パパと2人だけでももちろんうまくいきません。

昔は地域で助け合いがありました。地域には、産婆さん(現在の助産師)がいて、妊娠、産後、子育て、家族の問題などいろいろな相談に乗っていました。子供は、地域のみんなで育てるという考えもありました。

今は核家族化がすすみ、セキュリティ化も強く、お隣さんがどういった状況かもわからない状況です。ですから気が置けない友人にサポートしてもらったり、ヘルパー・ベビーシッターにも育児を手伝ってもらったりするのがいいでしょう。

行政でも助産院でも子育て支援をたくさん実施していす。1人でなやまず、躊躇せずサポートを頼んでいく。育児はママとパパそして、たくさんの人にかかわってもらってできるのです。

峯田 昌 みねた助産院 院長

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みねた あつよ / Atsuyo Mineta

みねた助産院 院長。アドバンス助産師、看護師、保健師。NPO法人BSケアプレゼンター®。1969年埼玉県出身。西武学園文理高等学校を経て、日本赤十字看護大学卒業後、看護師、保健師として総合病院に勤務。出産したら誰もができると思っていた母乳育児が上手くいかない経験を自ら体験。「子育てで苦しむ人を減らしたい」「助産師は出産時だけではなく命全般に関わる悩みの解決に貢献できることを広めたい」と、3人目を出産後、助産師になることを決意。日本赤十字看護大学大学院修了し、助産師資格取得。総合病院、ゆいクリニック勤務後、みねた助産院設立。東日本大震災後に茨城県から沖縄県に移住。夫と大学生、高校生、中学生の5人家族。

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