いつも何かモノを「もらえる」人の意外な共通点 持ちすぎていた私が「もらう名人」になった理由

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さらに、もらった限りは「お返し」をせねばならぬというのも、自分がその立場になってみればかなりの負担だ。もらったものを値踏みして、それと釣り合うような値段のもので、かつ相手にもそこそこ喜んでもらえるものはハテ一体何か……などと頭を悩ませるのは、まあまあ心の重い作業である。

いやいやこんなことに労力を使うくらいなら、フツーに自分で自分の好きなものを買ったほうがずっと早くて確実じゃん!……などとつい考えてしまった経験は、あなたも身に覚えがあるんじゃないだろうか。

もちろん、私にも身に覚えがある。

それに何度も繰り返すが、現代は「モノ余り」の時代なのだ。誰しも、大概のものはすでに持っているのである。っていうかむしろ「持ちすぎて」いるんである。そんな中で、もらって本当に心からうれしいモノなんてそうそうないんである。

……てなことを総合すると、もらうってことはかなり面倒臭いことでもある。となれば、そもそも「あげたりもらったり」して暮らすなんてこと自体が、非合理で、面倒で、そもそもそんなことやる必要ないじゃん! という身も蓋もない結論になりかねない。

結局、あなたはまたお金だけに執着する人生に逆戻り……ってことにならないためには、ここが踏ん張りどころなのだ。

まず何よりも肝心なのは、「もらう」ことを、真に心から楽しめるかどうか。

まずはそれさえできたなら、遠くない将来、あなたの周囲には「良い妖精」がわらわらと集まってくることは間違いない。正直者のおばあさんあるいはおじいさんとして、死ぬまで幸せに暮らしましたとさ、という結論がもれなく付いてくるのであります。

ということで、またもすっかり前置きが長くなったが、いよいよ「もらう名人」になるためのコツであります。

自分をつねに不足させる

「もらう」ことを楽しむ最大の鍵は、言うまでもなく「もらってうれしいもの」をもらうことだ。うれしくないものをもらってうれしいフリをするというのも時と場合によっては大切なことだとは思うが、日常的にそれを繰り返すのは常人には無理である。幸せを手に入れるどころかストレスとゴミだけがたまり、本末転倒なことになってしまう。

とはいえ、そんなこと本当にできるのか? と思いますよね。

何しろものをくれる相手は他人である。でも自分が本当に欲しいものを手に取るようにわかっているのは、究極のところ自分だけ。つまりは、本当に「もらってうれしいもの」を他人様からもらえる確率など、どう考えても天文学的に低いに違いない。

ところがですね、その確率を飛躍的に上げる方法がちゃんとあるのだ。

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