それでも私が「ワンオペ育児」を描き続ける理由 「日本の大問題」は今後どうなっていくのか

✎ 1〜 ✎ 101 ✎ 102 ✎ 103 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

もちろん、職種や労働時間などの理由でどうしてもワンオペ育児にならざるをえないことはあります。でも、そんな場合こそ「ワンオペ育児は大変すぎる」「子どもにとっても親にとってもリスクが高い」と周りが理解して、育児担当者を助け、せめてワンオペのつかれを減らせる社会であることが大事だと思うのです。

今回のつかれないヒント

ところで、ワンオペ育児というと、私はもうひとつ気になることが……。マンガで描いたとおり、「ワンオペ育児」はSNSから自然発生的に生まれた言葉なので、その定義は正確には決まっていません。決まっているのは「1人で育児をすること」だけ。100%ワンオペ生活でも、ワンオペぎみの生活でも、日中だけワンオペでも、「ワンオペ」という言葉で表現されます。

『ほしいのは「つかれない家族」 ワンオペ家事&育児に絶望した私が見つけた家族のシアワセ』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

ですが、たまに「近くに親がいてたまに頼れるならそんなのワンオペじゃない!」のように、ワンオペの”頻度”で相手を攻撃する人もいるのです……。おそらく、そのご本人が相当、過酷なワンオペで苦しんでいる、または過去に苦しんだからそういう発言になるのかもしれません。でもワンオペの人同士で争ってもその大変さは改善されないですよね。そんな方には、「気持ちはわかります。毎日の家事育児、本当におつかれさまです……!でも、敵を見誤らないで」と伝えたいのです。

ワンオペ育児環境を作り出しているのは、そして変えていかないといけない、または決別しないといけないのは、育児の大変さを理解しないでワンオペを押し付けるパートナー、もしくは社会です。

私は、この社会意識を変えたいなと思ってこの連載を描き続けていますが、いまだに止まらぬワンオペの声に胸が痛くなることが多いため、今回あらためてまとめを描いてみました。ちなみに、ワンオペ育児についてのさらに詳しい情報、私の体験談やワンオペのつかれを減らす方法、ワンオペ解消のためのパートナーとの話し方などは、この連載に加筆修正した書籍『ほしいのは「つかれない家族」』(講談社)にまとめてあります。よかったらぜひそちらも読んでみてくださいね。

というわけで、今回のつかれないヒントは……

まわりにワンオペ育児を強制されてつかれた

不本意なワンオペ育児の押し付けは「ワンオペ・ハラスメント」。
我慢ばかりせず、話がまったく通じないパートナーや会社などには、改善を主張し、関係を見直そう。
職種などでどうしてもそうならざるをえないものなのか、そうじゃない理由なのかを見極めよう。
日本も変わってきているし、いろんな人やいろんな環境がある。
逃げて、新しい世界に行くのも大事!
この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事