タイプ別「困った部下」の効果的な指導の仕方 「楽をしたいタイプ」は仕事への貢献度を褒める

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仕事をしない困った部下との付き合い方とは?(写真:USSIE/PIXTA)

こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャ®」の大野萌子です。

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部下指導の折には、ハラスメントと言われないよう、指示や命令にことのほか気を遣い、疲弊してしまう管理職の相談が増えています。ひとりでも部下がいれば、自分の仕事以外にマネジメントが要求されます。

そんな中、「ことあるごとに質問されて自分の時間がなくなる」「不満ばかりで自分からは積極的に動かない」「仕事を指示しても『できません』と返答される」といった傾向のある部下を持つとさらに負担は大きくなります。このような部下とは、相手の傾向に合わせて関わり方を工夫する必要があります。

今回は、こうした困った部下の「指示と承認の仕方」について、タイプ別にご紹介します。

「強く威圧的」と率直に簡潔に伝えることは違う

1.自信がなく自己肯定感が低いタイプ

「自信がなく自己肯定感が低いタイプ」は、自ら行動する際に不安にさいなまれやすく、なかなか動けず、無用な質問が多くなります。よって、指示する際には、内容をストレートかつ具体的に伝えることが大切です。やんわり伝えたほうがよいかなと「もう少しいい感じに」「適当に任せたよ」など、曖昧な表現を使うとますます不安になり、かえって業務が滞ります。

強く威圧的に言うことと、率直に簡潔に伝えることは違います。指示命令は、はっきりと自信をもって伝えましょう。また、「○○を△△までに仕上げてください」など、やってほしいことを具体的に伝えることが大切です。多忙なときは指示が雑になりがちですが、曖昧な言葉を使った指導はこのタイプには逆効果です。

そして、承認も同様に、「具体的」を意識するとよいでしょう。自己肯定感が低いため、「よかったよ」など曖昧な褒め方では安心できません。「資料の根拠がわかりやすくてよかった」など、何に対して評価しているのかを明確に伝えることで、少しずつ自分への自信を芽生えさせることができます。

次ページ2つ目のタイプは?
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