スウェーデンの天才語る「受験生の脳」鍛える裏技 中学受験生「10分の早歩き」習慣が学力を伸ばす

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──アメリカを始め、諸外国ではオンラインテキストに切り替えているところも増えています。でも、日本ではまだ分厚い紙の教科書が主流。同じ内容を紙で読むのとオンラインテキストで読むのと学習効果は変わるのでしょうか。

これは確実に違います。まったく同じテキストを紙とPDFで読むのでは、紙のほうがよく学べるというのがたくさんの研究で証明されています。とくに難しい内容に関しては、大きな差があります。

結果は出ているものの、なぜそのような差がつくのかは明らかになってはいません。考えられるのは、紙で読むと「あれはこのページの上に書いてあった」と物理的なイメージとセットで記憶に残ること。さらにもうひとつは、われわれは紙で読むことに慣れているということ。スクリーンだと、読み流したりすぐにページを変えたりしますよね。簡単なタスク、たくさんの情報を流し読みするときはデジタル、よく読み込んで考えなければならないものは紙で学ぶなど、使い分けができればいいと思います。

「人がいる環境のほうが集中できる」は本当?

──諸外国に比べて、日本では小学生のうちはダイニングテーブルで学習させるという家庭も多いです。これは家が狭い、自室がないなどの日本の住宅事情以上に、ここ何年もの間「リビングで親が見守っているところで学ぶほうが伸びる」と言われてきたからですが、人がいる環境のほうが集中できるというのは本当でしょうか。

体験したことを記憶する際、架け橋になるのは集中力です。そして集中力はすぐに妨害されてしまいます。音だけではなく、暑さ寒さに気を取られることや、お腹が空いたりトイレに行きたくなったりすることもあります。

また、集中力がどれくらい維持できるのかは人によって異なります。誰かがペンを落とすたびに途切れてしまう人もいれば、大きなシャボン玉の中に一人で守られているように、どんな物音も気にしない人もいます。そして、たいていの人はその中間に位置しています。

1部屋に家族がいて、ご飯を食べるなど別の行動を行っているのは本来はあまり好ましい状態ではありません。住宅事情もあるので難しいのかもしれないですが、とくに集中力を使う学習内容であれば、できれば一人で妨害のない環境で勉強したほうがいいでしょう。

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